彼女の話

吐き出される夢

投稿日:

しばらく会わない間に彼女は大量の夢をみていた。

彼女は夜でも昼でも眠る前や、ただ風を感じようと目を閉じた瞬間に
前夜にみた夢をふと思い出すことが多い。
正確には夢を思い出すというよりは、夢の雰囲気や夢の中の感情だ。
ああ、明るかったな。とか、ああ、とても悲しかったな、とか。
それを皮切りにぼろぼろぼろぼろ言葉が吐き出されてはこぼれていく。

この間僕が彼女に接触できなかったことは非常に残念だが、
幸い彼女は異常なほどに夢の詳細をおぼえていた。
もしくはスマホの音声メモで記録していた。
ハッキリ言ってそれらは少し気味が悪いほどに生生しかったのである。


彼女にはいくつかの出会いや別れがあったようだった。
それらの小さく大きな波線が見せた夢の意思とはなんだろう。

ショパンの別れの曲は「別れの曲なのにどこかいつも明るい」。
「だから好きだ」。



-彼女の話

執筆者:

関連記事

noimage

彼女の最大の矛盾1

彼女は、たとえば誰かがしあわせになれることで、 それと引き換えに自分が生まれて来ないことになったとしてもそれでよかったのに、と思っている。 彼女は、どんなに悪いことが起こったとしても最後は必ず良いほう …

noimage

青りんごの彼女

彼女は自分のことを話すのがあまり得意ではない。 そのせいで言葉足らずになって誤解を受けることも多い。 彼女はそれをものすごく気にする。 人は自分のイメージで話をすることが多い。 自分が青リンゴとして話 …

noimage

怒った顔

彼女にはおかしなクセがあって 男を見るといつもその人が怒った顔を想像してしまう。 相手がとても親切な人で、どんなににこやかに話していても 彼女はふうっと 「この人は怒ったらどんな顔になるんだろう」とそ …

noimage

不幸自慢

彼女は前向きな人間だ。 僕が書いている彼女は人にどう映るだろう。 不幸だろうか。 ネチズンは彼女をメンヘラ認定するかもしれない。 彼女が精神をやられて不幸自慢していると。 実際最近の世の中は不幸自慢が …

彼女の洞窟リテラシー

彼女の洞窟リテラシー

彼女は本当はずっと小さな頃からずっとずっと感じていたのだ。 自分は何か違うということを。 どんなに自己主張が強くてもちっとも伝わらないことはどこかで分かっていた。 むしろあの頃の方が自分の中の宇宙に気 …

PREV
6月
NEXT
怒りと光り
noimage

2020/03/17

意味

noimage

2020/01/31

メロディの輪郭

noimage

2020/01/29

真くろの向こう

記事内の彼女の絵や写真。
2020年11月
« 3月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  
This error message is only visible to WordPress admins

Error: No connected account.

Please go to the Instagram Feed settings page to connect an account.

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ HSPへにほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へにほんブログ村 美術ブログへ