彼女の話

たそがれ

投稿日:2017年1月7日 更新日:

彼女が一日の中で一番すきな時間はたそがれ時だ。
早朝の「キリっとパリッとした空気」も好きだが(彼女は早起きが苦手だし)、
その日一日あつく熱された世界を静かに穏やかに落ち着かせようとするあの時間には変えられない。


「それは世の中のすべてをシルエットに変えていく。
物事の色が黒くなって消えて行くのに、空の色だけが鮮やかなグラデーションを映し出す。
さっきまでそこにあった物事の色のすべてを吸い取っていったかのように。

木の枝も電線も人もビルも、すべてが形を失ってぺらぺらの二次元になっていく。
その中に立つと溶け込んだように安心できるんだよ」


そしてそのたそがれ時はいつだって一瞬で、
いくらまだ少し明るいと思っていても、
気づいた時にはびっくりするほど真っ暗になっているのだ。



たそがれ

-彼女の話

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