彼女の話

彼女はまだ

投稿日:2016年12月9日 更新日:

彼女はまだ自分の気質についてよく知らない。

彼女はまだ自分の気質についてはじめて書かれた本を一度も読み終えていない。

 

これまでに3回読もうとしたが、果たさなかった。

 

1回目ははじめから読んだ。

2回目はそのつづきから読んだ。

3回目は読めそうなところから読んだ。

 

どれも徐々にまたは突然に激しい動悸が訪れ、頭痛が吐き気を催し震えと渇きをなみだが助長し、

彼女を不快にするすべてが一度に押し寄せひどく苦しんだ。

 

大して読んではいないから「なに」といえる内容も憶えていないはずなのに、

彼女は目にするのも怖がるようになった。

今はぞんざいに他の本の中に紛らせて目立たない。

 

彼女はまだ知らない。

彼女はまだこれでいいと        いる。

-彼女の話

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