彼女の話

真くろの向こう

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人の心がきこえたり、人に心を読まれてしまう。
そんなことをテーマにした作品は多い。
そんなことあるわけないと思いながら、
いつもあなたのそばにいる人が、そうかもしれない。

彼女は人を蔑む。
人を見下し、マウンティングして優位に立とうとする。
「自分はこの人より…」

彼女は自分はそんなに悪くない、と思って歩く。
「あんたらよりはいいはずだ」、と、そう思って。

彼女は思う。
「お前が言うな」
「死ねばいいのに」
「あああ、いらいらする、、、、」
「嫌いだ嫌いだきらいだ…!」

もし、
そんな自分の中身がさらけだされたなら。

だれかが
それを知ったなら。

そして、自分と同じ誰かを
感じられたなら。




彼女は子どもの頃から時たま”目がこわい”と言われてきた。
大人になると、周りは気を遣って言わない代わりに
目をそらすようになった。
”見透かされているような気になる”。
そのうち彼女は人と目を合わさなくなった。

彼女は人の心なんか読めない。
それでも僕も彼女に目を凝視される(本人はそのつもりはないのだが)
と少しおののいて、
視線を外したくなる。
彼女の瞳はまっくろだ。

誰か。
彼女の目を見つめ返すことができたなら。

彼女は人と目を合わさない。

-彼女の話

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