HSPとその他の話

繊細

投稿日:2017年2月12日 更新日:

繊細、とはどういうことだろうか。
HSPを語るうえで必ずといっていいほど登場する言葉のひとつが『繊細』である。
繊細、というとデカルトの『繊細の精神』が思い浮かぶが
僕は何度となくこの哲学的思想を理解しようと試みて未だ理解には至っていない。
ハッキリ言って眠たくなる。

『繊細』とはなんだろう、と素朴な疑問をもとに広辞苑を開いてみると、
驚いたことに広辞苑は、『繊細』を『せんさい』の7番目に配置させていたのである。
『繊細』の前には『先妻』とか『浅才』とか『剪綵』とかおよそ頻繁に使われそうもない『せんさい』が連なり
『繊細』はうっかり見落としてしまいそうな位置にいたりして
僕はもう『繊細』とは・・・とそのレーゾンデートルの質量のなんたるやを考えずにはいられなくなってしまった。

しかも広辞苑の示す『繊細』にはたった二つの意味しか載っていないのである。
こうだ。

1 かぼそく優美なさま。「-な指」
2 ちょっとしたことにも感じやすいこと。デリケート。「-な感覚」

これだけだ!

天下の広辞苑にぶーぶー文句を言うのなら、お前はさぞご立派な『繊細』に対する定義をお持ちなのだろう、どうぞどうぞ述べてください、などと言われたってそんなことは無理だ。
ムリだから大辞典の編集者なんて目指さずに大人しく会社勤めをしているし、だから広辞苑に意見を求めているのだ。

それなのに回答がこれだけではなんだかがっかりするじゃないか。

だって『繊細』ってよく聞くじゃない。
”伝統的な日本文化”の話とか、芸術品の説明とか、”繊細かつ大胆な政策”とか。
広辞苑だけの意味を持っていうなら、よく使われるわりにその言葉の意味って結構限定的っていうかざっくりしてるのねって。

ついで僕はwikipediaを頼った。
もっとざっくりしてた。

繊細(せんさい)とはものの形が細くて小さくかつ優美である様子、転じて感情などが細やかな様子を表す。・・・

・・・以降は例のパスカルの『繊細の精神』の話で僕が眠たくなるのでここでは割愛させてもらうが、
まあ眠たくならない範囲ではこのやっと2行を埋めるか否かというくらいの説明しかなされていないのである。

僕はHSPを理解する上で繊細ってとても大事なキーワードなんだろうなと考えていた。
辞典をくったりネット検索したりして答えが余計ぼんやりしてしまった僕を横目に彼女は言った。
「それは感じるものだ。それにムリヤリ名前を付けたのが繊細だ」と。
それから
「強いていうなら
”井の中の蛙大海を知らず”が『大胆』
”されど空の高さを知る”が『繊細』
みたいな」

確かに荘子のこの言葉の本来の意味は様々な憶測をされていて”これが真の意味だ”みたいなものはないらしいのだが、
これを聞いて今僕は少し繊細の意味が分かったような気がしないでもない。






≪参考文献≫

広辞苑 第五版
wikipedia
荘子の言葉は彼女の記憶による

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