彼女の話

どうにもならないやる気のなさ

投稿日:2016年12月26日 更新日:

彼女がどうにかなんとかできないものかと思っているのが
この「どうにもならないやる気のなさ」である。

ときたま突然起こるようだが、一度この現象が起こってしまうと
彼女はもうその辺で転がっていることしかできない、というほどに
「まったく使いものにならなくなる」。
そしてそれは2日間だったり、1週間だったり、その時によって期間はまちまちであるらしい。

これはなにも彼女に限らず、人は気づかぬ内に疲れていたりストレスが溜ったりすれば何もやる気が起きなくなるものだ。


しかし彼女はこの期間がなければ、もしくは自分がもっと時間を上手に使えれば
気になることがこんなにも目につかないだろうに、
とそのトンネルを抜けたときにいつも思うのだ。
(やる気ないトンネルの中にいる間はそんなこともどうでもよくなる。)


読みたい本がどんどん溜まっていく。
描きたい絵のイメージばかりでページが埋まる画用紙。
聴きたい音楽が列をなす。
知りたいことがたくさんある。
それに対して人より少し多いかもしれない休息と考える時間。


掃除機のようにこれらをすべて口から吸いこんで取り入れてしまえたらどんなに楽だろう、
自分は欲張りだろうか、それとも単なる完璧主義か。


積み上げられた本を見るたび、
スケッチブックを開くたび、
イヤホンを耳に当てるたび、
答えが出ないことを考えるたび、

彼女は追い込まれていく圧迫感となぜかほんの少しの幸せを感じる。
そしてそのおかげで彼女はいつだって、
そのどうにもならないやる気のなさから脱することができるのだという。

-彼女の話

執筆者:

関連記事

noimage

いちねんせいのかのじょ3

小学校に入学してからというもの、 一年生にお決まりの黄色い帽子を彼女はいつも引き出しの中にしまっていた。 おかげで彼女は毎日毎日毎日黄色い帽子をかぶり忘れ、 結局数回しか被らず、きれいなままでその帽子 …

noimage

彼女の頭の中のいちばん外側

彼女はいつも自分は結局一体なんなのだろう、と考える。 自分の行動を振り返る。 その時にそれは一般的な行動であったのか、 それとも自分の本来の性格によるものだったのか、 そして、それとも自分のその気質の …

noimage

彼女と少女のコスモロジー

『内なるものへの適切な態度』 彼女ははっとした。 いつも彼女は遥か上空のようなところから白い箱と少女を眺めていた。 絵本に出てくるような神様や天国にいる人たちは下界をこんな風に見下ろしているのかもな、 …

noimage

彼女の影

最近ある人が鼻について小さなイライラになっている。 でもイライラしているのはその人にではなく自分自身にだと彼女は毎晩気づく。 職場で会うMはどうも要領が悪い。 その上機敏にも動けず、気が利かない。 声 …

noimage

たくさんの話から

彼女の上司は大変いい人である。 色んな事を知っていて好奇心旺盛な人であり、腰が低く人脈が広い。 感性も鋭くよく気が利き、ユーモアに富み周りへの気遣いや配慮に溢れた人だ。 彼はおそらくHSPであるようで …

秋晴れ

2018/11/24

秋晴れ

優しい時間

2018/10/19

優しい時間

noimage

2018/09/18

アンビバレンス3

記事内の彼女の絵や写真。
2018年12月
« 11月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ HSPへにほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へにほんブログ村 美術ブログへ