彼女の話

どうにもならないやる気のなさ

投稿日:2016年12月26日 更新日:

彼女がどうにかなんとかできないものかと思っているのが
この「どうにもならないやる気のなさ」である。

ときたま突然起こるようだが、一度この現象が起こってしまうと
彼女はもうその辺で転がっていることしかできない、というほどに
「まったく使いものにならなくなる」。
そしてそれは2日間だったり、1週間だったり、その時によって期間はまちまちであるらしい。

これはなにも彼女に限らず、人は気づかぬ内に疲れていたりストレスが溜ったりすれば何もやる気が起きなくなるものだ。


しかし彼女はこの期間がなければ、もしくは自分がもっと時間を上手に使えれば
気になることがこんなにも目につかないだろうに、
とそのトンネルを抜けたときにいつも思うのだ。
(やる気ないトンネルの中にいる間はそんなこともどうでもよくなる。)


読みたい本がどんどん溜まっていく。
描きたい絵のイメージばかりでページが埋まる画用紙。
聴きたい音楽が列をなす。
知りたいことがたくさんある。
それに対して人より少し多いかもしれない休息と考える時間。


掃除機のようにこれらをすべて口から吸いこんで取り入れてしまえたらどんなに楽だろう、
自分は欲張りだろうか、それとも単なる完璧主義か。


積み上げられた本を見るたび、
スケッチブックを開くたび、
イヤホンを耳に当てるたび、
答えが出ないことを考えるたび、

彼女は追い込まれていく圧迫感となぜかほんの少しの幸せを感じる。
そしてそのおかげで彼女はいつだって、
そのどうにもならないやる気のなさから脱することができるのだという。

-彼女の話

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