彼女の話

彼女とLINE

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彼女はLINEをやっていない。

できるだけ多くの人とつながらないようにしているのだから当然といえば当然だが、

まあ大体人はそれを聞いただけで彼女を少し変わった人だ、と思うだろう。

 

LINEで連絡が取れないのなら、メアドや電話番号というほかの手段もあるのだが、

不思議なことにほとんどの人はそこまで訊いてこようとはしない。

 

1.最近はそういったLINE以外の連絡手段が少し踏み込んだものになってしまっているせいかもしれないし、

2.”LINEをやっていない=壁を作る人”または”距離を置きたがる人”と無意識にとらえられ、

「そっちがつながりたくないのなら、無理してつながる必要はない」とあきらめているのかもしれない。

3.「自分とはしたくないからやっていないと嘘をついているのかも。自分はきらわれているのだろうか」などと気の毒なことを思っている人もいるかもしれないし、

4.「面倒でやりたくないんだろう」と一定の理解をしてくれているのかもしれない。

5.単に「つまらない人」となっているのかもしれない。

何も思わない人はあまりいない気がするし、「何も思わない」ほうが「つまらない」気もする。

まあこれは僕の勝手な推測たちだが。

 

彼らの内心がどうであれ彼女が一番困るリアクションは

「LINEやってないんですか?!え、なんでですか??!」。

彼女はそのたびにうんざりする。

「ああ、めんどうだな、 なんでだっていいじゃないか。」

 

最近はあの緑のロゴや「へんなうさぎやくま」をみただけで小さな拒絶反応が起こり、

物理的にもできるだけ離れようとする。

 

ちなみに彼女はLINEと似たような、でも誰もやっていないようなマイナーなコミュニケーションアプリを入れている。

彼女の数少ない友人たちは月にほんの1、2回「ピコん」と静かに彼女のスマホを鳴らす。

友人たちは彼女のそれが四六時中「ピコんピコん」鳴ることを彼女が嫌うことを知っている。

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