彼女の話

彼女とLINE

投稿日:

彼女はLINEをやっていない。

できるだけ多くの人とつながらないようにしているのだから当然といえば当然だが、

まあ大体人はそれを聞いただけで彼女を少し変わった人だ、と思うだろう。

 

LINEで連絡が取れないのなら、メアドや電話番号というほかの手段もあるのだが、

不思議なことにほとんどの人はそこまで訊いてこようとはしない。

 

1.最近はそういったLINE以外の連絡手段が少し踏み込んだものになってしまっているせいかもしれないし、

2.”LINEをやっていない=壁を作る人”または”距離を置きたがる人”と無意識にとらえられ、

「そっちがつながりたくないのなら、無理してつながる必要はない」とあきらめているのかもしれない。

3.「自分とはしたくないからやっていないと嘘をついているのかも。自分はきらわれているのだろうか」などと気の毒なことを思っている人もいるかもしれないし、

4.「面倒でやりたくないんだろう」と一定の理解をしてくれているのかもしれない。

5.単に「つまらない人」となっているのかもしれない。

何も思わない人はあまりいない気がするし、「何も思わない」ほうが「つまらない」気もする。

まあこれは僕の勝手な推測たちだが。

 

彼らの内心がどうであれ彼女が一番困るリアクションは

「LINEやってないんですか?!え、なんでですか??!」。

彼女はそのたびにうんざりする。

「ああ、めんどうだな、 なんでだっていいじゃないか。」

 

最近はあの緑のロゴや「へんなうさぎやくま」をみただけで小さな拒絶反応が起こり、

物理的にもできるだけ離れようとする。

 

ちなみに彼女はLINEと似たような、でも誰もやっていないようなマイナーなコミュニケーションアプリを入れている。

彼女の数少ない友人たちは月にほんの1、2回「ピコん」と静かに彼女のスマホを鳴らす。

友人たちは彼女のそれが四六時中「ピコんピコん」鳴ることを彼女が嫌うことを知っている。

-彼女の話

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

肺

彼女は最近ある男性がぜんそくで亡くなったことを聞いた。 知り合いの知り合いの話で彼女は会ったこともない。 男性は若いころからハチャメチャの生活をしていて、 周りによく迷惑をかけてる生活を送っていたそう …

noimage

飲み込んだ空気の行きついた先は

その先は呑気症だった。 最近急に涼しくなって人々が生き生きしている。 ある朝彼女は目を覚まし起き上がってテラスのドアを開けた。 瞬間ぶわぁっとあの懐かしいひんやりと乾いた空気が彼女を一気に包み込んだ。 …

どうしようもないこと

昨夜から彼女は貝になってしまった。 何も話さず、ただ海に中にいるみたいに顔がびしゃびしゃになっていた。 酸素を取り入れようとするけどうまくかない、といったように ときどきゲホゲホと咳き込んだ。 すごく …

noimage

彼女はそんなふうにできている

彼女は自分は風邪をひかないと思っている。 はっきり言って彼女がそう妄信する根拠は何もないのだが、 強いて言えば彼女の体温が高い、ということはあるかもしれない。 37度ある日もざらで、 検診などで毎度微 …

noimage

彼女とtwitter

彼女は僕が作ったこのブログ用のtwitterアカウントで少し向こうの大きな存在に近づいた。 大げさに思うかもしれないが、彼女にとってはあなたが初めて人前で歌うということと同じくらい緊張することなのだ。 …

優しい時間

2018/10/19

優しい時間

noimage

2018/09/18

アンビバレンス3

棚

2018/08/29

記事内の彼女の絵や写真。
2018年11月
« 10月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ HSPへにほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へにほんブログ村 美術ブログへ