彼女の話

彼女と箱の世界のフラクタル

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彼女がはじめて自分の気質について知ったとき、

結果的にそうか、そういうところに入るんですね、ということで落ち着いた。

人は誰でも何かしら生きづらくなる何かをもっている。

それは自分の変えようのない体についてかもしれないし、病気かもしれないし、

人間関係かもしれないし、悲しい過去や不安しかない未来かもしれない。

たとえばそういうもので人をカテゴライズしてみたとき、

自分はたまたま”人より繊細なセンサーと感受性をもっている”の箱に入れられるようだ、というだけのことなのだ、と。

それはある人がたまたま”人より大胆な積極性と行動力をもっている”の箱に入れられるように。

そして同じ箱に入れられるひとは自分のほかにもたくさんいて、

全体をみるとそういった箱がたくさん並ぶことになるのだ。

もし自分の箱がギフト的で特別だとしたら、

とても健康な体をもっているということや、たくさんの人の前で自分の声を大にできるということや、

興味のあることを片っ端からやってしまう突進性とか、

そういうのも全部ギフトで特別だ。

 

箱はどこまでもつづく。

どこまでもつづく箱のフラクタル。

たくさんの箱が広がった世界。

 

全体を眺めたとき自分の箱はほかの箱に比べて数が入っている人が少ない分小さいかもしれないけど、

どの箱にも共通しているのは結局は良いところと困ったところがあるということ。

みんな特別で特別ではない、ということ。

みんなそれでバカになったり幸せになったりするのだ、ということ。

 

-彼女の話

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