彼女の話

カラフル

投稿日:2017年2月22日 更新日:

彼女は白と黒の世界しか描かない。
写真に関しては自分で色を選ぶわけではないので今はあまり抵抗はないようだが、
昔は写真もモノクロばかり撮っていた。
そうやっていつの間にか白と黒の世界に入り込んでいたので、そこが落ち着くし好きだ。

でも実はカラフルなものも人よりずっと好きなのである。
ヒマがあるとGoogleで『カラフル』とか『colourful』とか『colorful』とか
ワードを替えながら画像を延々とみて「ほぉおおおお、おお、おぉ」とか言いながらニヤニヤしているのである。
どうもそれは別に『アーティスチック!!!』と思えるものである必要はないようで、
ただただ色が溢れていればいいようなのだ。


その中でも最近気になっているものは、小学生の群れだ。
彼女は下校中の小学生の行列に会うことがあるのだが、これがまあ色んな意味で賑やかなのである。
一体何の大事件が起こったのかというほどに各々が大声で各々の話を一生懸命に喋っているのである。
そしてそんな彼らが身に着けているもののひとつひとつがいちいち鮮やかな色ばかりでカラフルなのだそうだ。

小さい子というのは、大人にはなかなかできないファッションコーディネートを親に施されていて
見ていると彼女はとても幸せになる。
子供らしいパステルカラーもかわいいが、ビビットな色を子供が大人みたいに来ているのもほほえましい。
冬はいろんな色のジャンパーのファーもどきをフワフワ揺らしながら歩いていく。
その多色の波にとどめのアクセントを添えるのが
あのランドセルに被せられた黄色い交通安全カバーで
唯一全員が共通してもっている色なのである。


彼女は彼らとすれ違うたびに、
「お、今日の群れはいいな」とか「今日の色はちょっと暗めだった・・・」などと
勝手に評定して楽しんでいるのである。
いつも写真が撮れたらなぁと思っているのだが、大人が付き添っていることもあるし
カメラを向けるのはなかなか難しそうだ。

-彼女の話

執筆者:

関連記事

noimage

回避依存

「確かに人は一人で生まれ一人で死んでいく。それなのにわざわざ一人では生きられない過程を通過しなければならないのはなぜか」 誰か 愛とか信頼とかいうものを知らない人間にも分かるよう、どうにか説明してやっ …

ざわざわする

ざわざわする

彼女はざわざわすると言って落ち着かないことがある。 それは「心臓がいつもの場所から2cmほど重く浮かんだり沈んだりしている」感じだという。 動悸がする。 眉間にはずっと力が入ったままになる。 ときどき …

noimage

彼女はあんまり神様は信じていない。 いや、正確に言えば都合のいい時だけ頼っている存在があるにはある。 そんなときに「ああ、神様お願いです」と思ったりするけれど、 それがいわゆる神社や教会によくいる神様 …

デジャヴ

デジャヴ

彼女のデジャヴはすべて「確かに夢でみたもの」だそうで 彼女はそれがいつ頃みた夢であったかも憶えている。 デジャヴとなった夢の中では感情はなく「何を考えても思っても感じてもいない」。 さらには「どうして …

noimage

落ち着かない人生

彼女は昔からどうも落ち着かない人生を送っているようだ。 ”波乱万丈だね”と言われることの多い生活なのである。 そして人によっては、彼女自身がそうしている、そういう選択をしているところがある、と言うので …

記事内の彼女の絵や写真。
2019年8月
« 7月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ HSPへにほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へにほんブログ村 美術ブログへ